三洋化成工業は、関連会社のAPB(堀江英明代表取締役、東京都千代田区)の保有株式の一部をTRIPLE―1(山口拓也社長、福岡市博多区)に売却したと発表した。売却額は非公表。三洋化成は発行済株式の34・2%を売却し、同社の出資比率は10%となった。これにより、APBは持ち分法適用関連会社からも除外される。本件による2023年3月期の連結業績への影響は軽微としている。

 同社はAPBと連携し、次世代型リチウムイオン電池である全樹脂電池の開発を進めてきた。APBが量産化・製品化を進める中で、将来的な事業成長のためのパートナー企業との連携を模索していたところ、半導体の開発などを行うTRIPLE―1から株式取得の申し入れがあった。三洋化成は今後、全樹脂電池のキーマテリアルとなる被覆活物質の開発・供給に注力するとしている。