ホンダと中国・東風汽車の合弁会社である東風ホンダは26日、SUVタイプの新型電気自動車(EV)「e:NS1」を中国で発売した。中国向けのEV専用ブランド「e:N(イーエヌ)」シリーズの第1弾。専用プラットフォームの採用で高い走行性能を実現するとともに、ホンダ独自のコネクテッド技術や安全技術を搭載した。

 新型EVは、FF(前輪駆動)プラットフォーム「e:NアーキテクチャーF」を採用するEV。高出力モーターの採用で加速感を高める一方、緻密な制御技術でEV特有の乗り物酔いしやすさを解消したという。航続距離は510キロメートル(中国CLTC基準)。また、新世代のコネクテッドシステムや15.1インチ大型ディスプレーオーディオ、ドライバーモニタリングカメラも搭載する。

 同じSUVタイプの新型EVは広州汽車との合弁会社である広汽ホンダも「e:NP1」として5月に発売する。新型EVの発売に合わせ、東風ホンダは既存全店舗にEV専用コーナーを設置し、広汽ホンダは北京や上海、広州などを皮切りにEV専用店を設置する。ホンダは、今後5年間で今回の2車種を含む10車種のEVを中国に投入する。合弁会社2社はそれぞれEV専用工場を新設し、24年に稼働を開始する予定。