トヨタ自動車は12日、レクサスの新型「LX」を14年ぶりに全面改良して発売した。プラットフォームやパワートレインを刷新し、快適性や悪路走破性を一段と高めた。月販120台を計画する。

 LXは北米で1996年、日本でも2015年に導入し、これまでに世界約50カ国・地域で累計51万台を販売した。新型車は「GA―Fプラットフォーム」を採用してラダーフレームを刷新。ボンネットとルーフ、全ドアパネルをアルミ化したり、厚板と薄板の鋼板をレーザー溶接し、プレス成形する世界初の工法を採用するなどして従来型と比べ約200㌔㌘の軽量化と低重心化を図った。

 パワートレインは排気量3・5㍑V6ツインターボガソリンエンジンに10速AT(自動変速機)を組み合わせる。路面状況に応じ、6モードで走行支援する「マルチテレインセレクト」は、ブレーキ油圧に加え駆動力やサスペンションを制御対象に加えた。車両周辺の状況を4つのカメラで表示する「マルチテレインモニター」は床下の疑似透過映像も映せる。

 新型ランドクルーザーにも採用した指紋認証スタートスイッチを装備したほか、レクサスのテレマティクスサービス「Gリンク」にも任意の期間、エンジンを始動できなくする「マイカー始動ロック」を追加し、セキュリティー性も高めている。

 標準グレードに加え、4人乗り仕様の「エグゼクティブ」と、3つのデフロックを装備して悪路走破性を高めた「オフロード」の合計3グレードを用意した。車両価格は1250万~1800万円(消費税込み)。標準グレードで旧型に比べ約114万円高となる。