帝人は、メタ系アラミドの「コーネックス・ネオ」が、電気自動車(EV)のフォーミュラカーレースに参戦する英国「エンビジョン・ヴァージン・レーシング・フォーミュラEチーム(EVR)」のレーシングスーツに採用されたと発表した。高い耐熱性や防炎性、染色性が評価された。コーネックス・ネオがレーシングスーツに使用されるのは初めて。
レーシングスーツは帝人グループのテイジン・アラミドとイタリアのモータースポーツ用品メーカー・OMPレーシングが共同開発した。スーツ外層にコーネックス・ネオを使用した。
コーネックス・ネオは、400度超の耐熱性に加え、難燃性にも優れている。これまではアウトドアウエアなどに採用されていた。また、特殊な紡糸法で製造プロセスでの化学物質の排出やエネルギー消費も削減する。
一般的なレーシングスーツは3層構造だが、コーネックス・ネオを特殊加工した素材とこれに適した生地設計の採用により、EVRのレーシングスーツは2層構造を実現。3層構造と同等の強度や耐久性を維持し、従来EVRで着用していたスーツに比べ10%軽量化した。