都内での実証実験の様子。インフラとの協調により冗長性を持たせたのが特徴

 ヴァレオは、「レベル4」(高度な自動化)相当の自動運転デモカー「Drive(ドライブ)4U」を日本で初めて公開した。LiDAR(ライダー)とGNSS(全球測位衛星システム)を用いて自車位置を誤差12㌢㍍以内で特定する技術「ドライブ4U Locate(ロケート)」と、信号機などインフラと協調し周辺情報を取得するV2X(車車間・路車間通信)を用いることで、カメラセンサーだけに頼らない〝非ビジョンシステム〟を構築した。各機能の冗長性を高め、特定のシステムやセンサーに偏らずに自動運転を実現する。

 内閣府が主導する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期「自動運転(システムとサービスの拡張)」の実証実験で使用しているデモカーを都内で初公開した。ドライブ4Uの世界初公開となった「パリモーターショー2018」や「CES2019」では、主にライダーやカメラなど計16台のセンサー類で市街地での自動運転を実現していたが、今回公開した車両は、ライダーとGNSSによる自車位置測定技術と高精度3Dマップを既存のセンサー類と組み合わせた。「(初期より)精度が高く、冗長性のあるレベル4相当の自動運転を実現した」(ヴァレオジャパンの伊藤善仁R&Dディレクター)のが特長だ。

 来年に量産予定の新型ライダー「スカラ2」と、GNSSで自車位置を測定して作成したダイナミックマップを用いるドライブ4Uロケートを初めて活用した。スカラ2の垂直方向の視野角は10度と、現行型の3倍近く検知精度を向上させた。

 GPS(全地球測位システム)だけで取得した位置情報は、自動走行中に頭上に障害物がある状況下では50㌢㍍近い誤差が発生するケースもあるが、スカラ2を用いたドライブ4Uロケートでは誤差を12㌢㍍以内に縮めた。

 また、今回のSIPの実証実験で提供されている3Dマップを使用し、車線や標識などの道路情報を自動運転システムに統合した。信号機などインフラ情報も取得することで、交差点での進行、停止の決定精度を高めている。今後は、数個先の信号機との連携も行えるようにするほか、後方車両情報を活用することで高速での合流精度も高める。