インバウンド需要の影響が大きい観光バス(写真はイメージ)

 日本政府観光局が17日発表した5月の訪日外国人旅行者数は前年同月比99・9%減の1700人となり、単月ベースで過去最大の落ち幅を記録した。ワースト記録の更新は2カ月連続。同日会見した田端浩観光庁長官は「(新型コロナウイルスの感染拡大で)世界中の旅行控えが響いた」とした。政府は現在、新型コロナの感染を抑えている国との渡航を緩和する方向で調整に入っているが、当面はビジネス客が中心になる見通し。訪日外国人旅行客の早期回復が見込めないことから、4~6月期の消費動向調査については中止する意向も示した。

 出国した日本人数は前年同月比99・6%減の5500人だった。訪日外国人数と同様に低空飛行が続いているものの、出国者は4月実績に比べて1500人以上増えた。観光庁では出国者が増加した要因については分析できていないとしている。