横30メートルの巨大スクリーン
オフィス内はパーソナルモビリティで移動
ペットボトルのゴミはロボットが捨ててくれる

TRI-ADが日本橋にオフィスを構えたのはIT系の人材を確保するためだ。現在の人員体制は社員が450人、契約社員が200人の合計650人体制。社員のうち、360人はトヨタ、デンソー、アイシン精機の出向者で、新たに採用した90人のうち、半分以上が外国人となっている。ジェームス・カフナーCEOは「ソフトウエア分野のトップタレントを世界中から集めるためには素晴らしい環境が必要」と話す。オフィスは最大1200人が働けるキャパを備えており、今後も積極的にエンジニアを採用していく構えだ。

TRI-ADが東京都心に新たに完成した高層ビルにオフィスを構えたのは、多数のIT系エンジニアを確保して自動運転用の複雑なソフトを短期間で開発するためだ。トヨタはオーナーカー向け自動運転と、MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)などで活用する完全自動運転のサービスカーの開発に取り組んでいるが、両方とも安全、安心な自動運転車を開発するためにはソフトがカギとなる。ソフト分野に強いエンジニアを集めることは、競争力の高い自動運転を開発できるか大きく左右する。

ただ、目的はそれだけではない。トヨタ系エンジニアの意識改革が隠されたもう一つの大きな狙いだ。