下田ロープウェイ
アカオハーブ&ローズガーデン

東京急行電鉄、東日本旅客鉄道(JR東日本)、ジェイアール東日本企画は「観光型MaaS」実証実験フェーズ2について、内容を一部見直すとともに、実施時期を当初予定より3カ月遅らせて2019年12月1日から2020年3月10日まで実施すると発表した。

4社は国内外観光客が鉄道、バス、AIオンデマンド乗合交通、レンタサイクルなどの交通機関を、スマートフォンで検索・予約・決済して目的地までシームレスに移動する観光型MaaS実証実験フェーズ1を4月1日から6月30日まで、伊豆エリアで実施した。この結果、サービス内容や利用可能エリア、操作性などについて利用者ニーズに対応できない面が明らかになり、利用者やサービス提供施設に負荷がかかるなどの課題も浮き彫りになった。このため、内容を改善する時間を確保するため、9月1日からを予定していたフェーズ2の実施時期を12月からに遅らせる。

フェーズ2では、デジタルフリーパス、デジタルパスの商品ラインナップを拡大する。デジタルフリーパスは、新たにJR伊東線(熱海駅~伊東駅)区間や、熱海市内のバス乗り放題チケットなどを追加した4つの新商品を含めて6種類に拡大する。観光施設入場券などとして利用できるデジタルパスは、熱海の「アカオハーブ&ローズガーデン」や下田ロープウェイなど5施設を加えた12種類に拡大する。

フェーズ1から下田市街で運行しているオンデマンド交通はフェーズ2ではデジタルパスに対応し、停留所を11カ所増設して、全27カ所で運用する。経路検索の機能では、鉄道とバスに加えて、飛行機や船舶での経路検索も可能とする。

観光施設の運用負荷を軽減するため、デジタルパスを利用すると「使用済み」表記にする機能や、リアルタイム集計を導入することで、不正防止や施設の精算作業を支援する。