路面性状モニタリングシステムを搭載した車両

リコーは、AI(人工知能)と独自開発した路面性状モニタリングシステムを使って道路インフラを効率的に点検できる「路面モニタリングサービス」の提供を開始した。

新たにサービスを提供する路面モニタリングサービスは、ステレオカメラで路面の3次元画像と、輝度画像を同時に撮影し、輝度画像のAIによって「ひび割れ率」を、3次元画像から「わだち掘れ量」と「平たん性」をそれぞれ算出する。道路維持管理の総合的な指標である「MCI(メンテナンス・コントロール・インデックス)値」も算出す。これによって網羅的、効率的に路面舗装状態を把握できる。道路修繕の優先順位を決めるのに活用できる。

システムは一般車両をベースとしているため、計測装置の製作や、維持管理費用を大幅に抑制できる。さらに、測定結果算出や、報告書作成までのプロセス全体を自動化することで、点検コストを大幅低減できる。加えて、従来の大型専用車両では計測が困難だった生活道などにも対応できる。

システムは、2018年度に土木研究センターによる「路面性状自動測定装置の性能確認試験」に合格したとしており、公共事業の路面性状調査業務にも活用できる。