リチウムイオン電池向けバッテリーセパレータフィルム

東レは、ハンガリーのニェルゲシュウイファル市で、リチウムイオン二次電池(LiB)用セパレータフィルム(BSF)生産設備を新設すると発表した。2021年7月に稼働する予定で、これによって東レグループ全体のBSF生産能力は年産約20%増強となる。

東レは2018年4月に各種プラスチック製品を製造するため、ハンガリーに「東レインダストリーズハンガリー」を資本金17億8000万ユーロ(約23億円)で新設しており、BSFもここで製造する。

BSFの世界需要は今後、電気自動車(EV)の普及拡大による車載用途での急激な拡大が見込まれている。特に欧州では、環境規制の強化で、EVなどの環境対応車が急速に普及する見込みで、電池メーカー各社も製造体制を強化している。

東レは、日本の那須工場のほか、韓国でBSFを製造しており、それぞれ増産に向けて生産設備を増強、2018年度から順次稼働している。東レの海外事業は、地産地消を基本戦略としており、今回、欧州地域での需要拡大を見据えて、ハンガリーでBSFを製造することにした。