交通事故防止、高齢者の移動手段確保、ドライバー不足への対策など自動運転に寄せられる期待は大きい。実現するにはどのような課題があるのか。本書は技術・産業論にとどまらず、社会システム全体で自動運転を捉えようと試みている。序章で中嶋聖雄氏が提示したのが社会学的分析の有効性だ。中でも経済社会学・組織社会学の分野で近年、注目を集めているという「場」の理論は…