写真1 ドイツのダイムラー・エンジン・モデルP2Cを使ったフランス初のパナール社の4輪乗用車。最高速度12キロメートル時しか出なかった(ミュールーズ市シテ・デ・オートモビル=国立自動車博物館にて)

◆フランスの乗用車(1)これまで本編、番外編でドイツ、イギリス、イタリアの自動車業界の変遷を見てきたが、今回は欧州の4大自動車国の一つのフランスに的を当ててみたい。フランスの自動車の第一号はドイツのダイムラーのガソリンエンジンを買って1891年に乗用車を生産したパナール・ルバッサール社のもので、そのエンジンを使ってプジョーも乗用車を生産している。…