トヨタ自動車とマツダは21日、車載用電池を活用したトヨタの蓄電システムをマツダ本社工場(広島県府中町)の本社内電力システムに接続する実証を始めたと発表した。マツダは国内自動車メーカーで唯一、事業所内に自家発電施設を持つ。トヨタの蓄電システムを接続して安定的かつ高品質、高効率な充放電の実現性を検証する。

 マツダの本社工場に設置するのは、ハイブリッド車(HV)など電動車用の電池。新品や使用済みを含め、容量や劣化度合いが異なる多様な電池を接続し、各電池の通電と非通電を高速で切り替える「スイープ蓄電システム」だ。電動車の普及に伴い、大量発生が見込まれる使用済み車載電池を有効活用する技術として開発した。

 今回の実証では、まず蓄電池と電力システム双方のエネルギーマネジメントシステムに接続し、充放電の状況を確認するが、将来的には発電量が変動する再生可能エネルギーの調整弁として活用する方針だ。