落語「五貫裁き」は、貧乏人の八五郎が、ケチで冷淡な金持ち・徳力屋に腹を立てて1文銭を投げつけたところ、逆に怪我をさせられ奉行所に訴えた噺(はなし)。奉行・大岡越前は、お金を粗末にした理由で八五郎に5貫の罰金を科す◆一見、徳力屋の勝訴に映るが、八五郎の罰金は、徳力屋が毎日1文ずつ受け取り、町役人を伴って奉行所に届けなければならなかった。結局、面倒を…