日本自動車工業会(片山正則会長)が30日に発表した5月の輸出台数は前年同月比1.9%増の30万1456台となり、2カ月ぶりのプラスとなった。乗用車は同2.2%増の27万1409台で、大洋州と「その他地域」を除くすべての主要地域で前年実績を上回った。米国向け(乗用車・トラック・バス)は同3.6%減。〝トランプ関税〟の影響は比較的少なかった。
乗用車輸出では、最大の仕向け地である北米が同2.5%増の12万4245台だった。カナダ(同29.0%増)が大幅に増えた一方で、米国は同2.0%減となった。北米向けではトヨタ自動車とホンダ、マツダなどが増えた一方で、日産自動車と三菱自動車は2桁減となり、メーカーでバラつきがみられた。欧州は同2.0%増の3万3590台。スペイン(同11.2%増)がプラスだったが、ドイツ(同11.5%減)、イタリア(同51.9%減)などが不振だった。中国も同8.0%減だった。
4月の生産台数は同3.5%増の66万8785台で4カ月連続のプラス。乗用車は同3.8%増の57万3437台だった。昨年は、認証不正でダイハツ工業が一部の車種の生産を停止していた影響があったが、生産の正常化に伴い実績も増加した。