三井化学は5月30日、石油化学事業を主体とする「ベーシック&グリーン・マテリアルズ事業」(B&GM)について、分社化の検討を開始すると発表した。今後、同様の事業や方向性を持つ他社との提携を推進し、経営資源を統合することで事業基盤を強化する方針。2027年頃の再編を見込む。
三井化学グループでは、事業ポートフォリオ変革を加速するため、成長領域(ライフ&ヘルスケア、モビリティ、ICT)とB&GMで、他社との提携を含む戦略を推進している。
基礎的材料などのB&GMは、海外では大型プラントの新設や増設が続く一方で、国内では人口減少に伴う需要漸減により、厳しい収益状況が続いている。ナフサクラッカーのダウンサイジングのほか、フェノールやポリオレフィンをはじめとした誘導品の再構築・高機能化などに取り組んでいるものの、さらなる構造改善を進める必要があると判断した。