出光興産と三井化学は9日、千葉地区で検討してきたエチレン装置集約による製造能力の削減に関する調査を完了し、次の段階である基本設計の策定に移行すると発表した。
両社は2010年にエチレン製造の最適化に向けて「千葉ケミカル製造」を設立してエチレン装置の運営を統合した。ただ、中国などで大型石油化学装置が新増設されたことから国産エチレンの需要が低迷し、装置の低稼働が続いている。このため、両社は今年3月、京葉地区に保有するそれぞれのエチレン装置を三井化学の装置1基に集約することに向けて調査してきた。
今回、装置集約による原料調達や対象製品の生産や供給体制への影響などの調査が完了した。装置集約で合意したことから基本設計に移行する。
装置集約は27年度で、出光興産の装置を停止する予定。集約後の原料は両社が供給する。最終決定は25年度下期になる見込み。