新型EVバンはF1よりも1回り大きな車体となる

 電気自動車(EV)ベンチャーのフォロフライ(小間裕康代表、京都市下京区)は2025年内に、これまで手掛けていなかった車両総重量(GVW)3.5㌧以上の商用車を発売する。現在販売している同2.5㌧級のEVバン「F1」よりも一回り大きいモデルのほか、同5㌧超のEVトラックも導入する。同社では提携先から、軽自動車級の商用EVをOEM(相手先ブランドによる生産)調達する方針も明らかにしている。さまざまな積載量の品ぞろえを増やすことで、多様な顧客の需要に対応して販売増につなげる。

 新型のEVバンは、F1(最大積載量950㌔㌘)よりも重い荷物を運べるようにする。F1と同様に、同社が車両の設計や開発を行い、生産は外部に委託する手法を採り入れる。今回も中国メーカーが車両の製造を請け負う予定だ。

 新たなEVトラックは、満充電の状態で200㌔㍍前後を航続できる性能を目指す。同等のスペックを持つ競合モデルと比べ、価格を抑えることで商品競争力を高める狙いだ。トラックではもともと、最大積載量が2.5㌧級の「F2」の年内発売を計画している。新型車の導入で、トラックの商品構成も充実することになる。

 軽商用EVは、4月下旬に資本提携したASF(飯塚裕恭社長、東京都千代田区)から、OEM(相手先ブラントによる生産)調達する。軽から普通トラックまでをカバーしている商用EVメーカーは、国内で珍しいとみられる。競合他社に先駆けてラインアップを充実することにより、競争が激しくなっている商用EV市場での生き残りにつなげる。