滋賀医科大学社会医学講座法医学部門准教授 中村磨美

7月10日、東京消防庁は初の「救急車逼迫アラート」を発出した。同月より開始されたシステムで、救急車の出動率が80%を超えるなどした時に救急車の適正利用を呼びかけるものだ。救急車の出動件数は右肩上がりで、2022年(令和4年)の出動件数は10年前と比べて25%増だ。高齢化により一般急病が増えているのが主な要因だが、今夏に関しては猛暑による熱中症搬送…