2023年4月にタイ王国出資のサイアム・セメント・グループと基本合意書を交わした

 トヨタ自動車などが出資する国内商用車連合、コマーシャル・ジャパン・パートナーシップ・テクノロジーズ(CJPT、中嶋裕樹社長、東京都文京区)は2日、タイに「CJPTアジア」を設立すると発表した。資本金は250万 バーツ (約1千万円)で、トヨタを中心に出資比率を調整中だ。日本で展開する商用車の電動化や物流の効率化施策をアジアにも広げる。

 CJPTは4月、タイの大手財閥のチャロン・ポカパン(CP)グループ、タイ王国出資のサイアム・セメント・グループ(SCG)とカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)実現と物流課題解決で協業を進める合意書を締結。タイでの推進体制強化と、こうした取り組みをアジア全域に広げるために現地に新法人を立ち上げる。トップには中嶋社長(トヨタ副社長)が就く。

 CJPTはまた、認証不正問題で2022年8月に除名していた日野自動車の復帰を決定したと発表した。「物流の2024年問題」などの課題解決に向け、国内とアジアの取り組みに参加する。トヨタは、CJPTに出資する70%の株式から10%分を日野に再び譲渡する。日野は「想いを共有するパートナーの皆様と取り組みを強化・加速していく」とコメントした。