充電時間を短くするソフトの開発にも力を入れる

 独ロバート・ボッシュは車載ソフトウエアとハードウエアの開発に力を入れ、車載コンピュータ製品で2026年に30億ユーロ(約4700億円)以上の売上高を見込むと発表した。電動モビリティ事業も26年の売上高目標である60億ユーロ(約9400億円)に向け、23年はモーターの生産量を倍増させる。同年はモビリティ事業全体の売上高を10%伸ばす考えだ。

 同社はソフトが車両の進化を主導する「ソフトウエア・デファインド・ビークル(SDV)」の社会実装に力を入れている。自動運転システムのほか、電気自動車(EV)向けに、エネルギーと温度管理を統合できるシステムなどの開発にも力を入れる。ボッシュモビリティのマルクス・ハイン会長は「ソフトウエアにより、車でより多くのことができるようになる。利便性と持続可能性をさらに高めるカギだ」と語った。

 世界的なEVシフトを背景に電動車事業は好調に推移しており、直近1年間でEV向けコンポーネントの生産量を5割ほど増加させたという。今後はEVの普及後をにらみ、車載電池の製造元や状態を特定し、安全に分解することができる「自動バッテリー・リサイクル・システム」なども手がけていく。