帝人グループで軽量複合材料製品の技術開発や生産などを手掛けるコンチネンタル・ストラクチュラル・プラスチックス(CSP社)は、米国ミシガン州に新たな開発拠点「アドバンスド・テクノロジー・センター(ATC)」を開設したと発表した。複数の素材を組み合わせるマルチマテリアルでの提案強化を目指すためで、日本と欧州に設けている自動車向け複合形成材料事業の研究開発拠点との連携も推進する。

 ATCの敷地面積は約4400平方メートル。平滑化処理機能を備えた4000トンの真空プレス機と750トンの真空プレス機、10フィートのフレームを備えた400トンのプレス機に加え、6台の温度調整機器、ファナック製の産業ロボット2台を導入した。また、ATC初のプロジェクトとして、軽量ハニカムパネルの開発に成功したことも明らかにした。軽量なハニカムコア材料を、繊維にポリウレタン樹脂を含侵させた外板で覆うサンドイッチ構造を持ち、軽量で高強度、複雑な形状の成形も可能だという。また、自動車業界でクラスAと呼ばれる美麗な外観の外板パネルにも適用できる。