ゼンリン、楽天、岩手県は、岩泉ホールディングス、岩泉町の協力のもと、岩手県内で初となる目視外補助者なしでのドローン自動飛行の実証実験に成功したと発表した。

実証実験では、各社が連携して買い物困難者の支援や災害対応など緊急時の活用も見据えて、携帯電話通信網を用いた目視外補助者なし飛行(レベル3)で、約5kmの距離を地元特産の食料品を配送した。

実証実験を行った岩手県下閉伊郡岩泉町は、食料品などの買い物が困難な高齢者の割合が県内で最も高く、40%を超えている。また、同町は2016年の台風10号の影響で甚大な被害を受け、孤立集落が発生した。

岩手県では、買い物困難者などの課題解決に向けてドローン物流に関する動向把握、調査・研究、社会実装に向けた手法を検討する「いわてドローン物流研究会」を2019年7月に設立した。今後、研究会で実証実験の結果や課題を共有し、課題解決に向けて検討するとともに、段階的な実証を進めて社会実装に向けた取り組みを加速する。