戸田工業は、首里城(那覇市)に用いる塗装色を開発したと発表した。天然由来の赤色を工業的製法で再現し、復元中の首里城正殿に使用する。
沖縄美ら島財団(湧川盛順理事長)との共同研究により、首里城向け専用銘柄「トダカラー首里PIG―1」を開発した。天然のベンガラ(赤色酸化鉄顔料)に混ぜて使用する。
2019年10月に火災で焼失した首里城正殿では、沖縄本島北部の水辺に存在する鉄バクテリアに由来する天然のベンガラが用いられていた可能性が高いという。同社は祖業の着色用酸化鉄で培った技術を生かし、色彩の再現に成功した。