橋梁接合部にできた段差をまたぎ、走行不能になった車両(七尾市内)
地震で車庫の納屋が崩落し、マイカーに覆いかぶさった(七尾市内)
倒壊した建物(七尾市内)

冬場の北陸地方ながら天候は晴れ、穏やかな雰囲気で迎えた正月休みは、1日午後4時頃に発生した能登半島地震で状況は一変した。

石川県内でも震源地に近い七尾市では、至る所で道路が隆起・陥没し、橋梁の接合部にできた段差をまたぎ、走行不能になった車両なども見られた。自宅車庫の納屋が崩落し、マイカーに覆いかぶさる形になった住人の男性は「車がないと不便だが、幸い(所有車のうち)1台に被害はなかった。何とかするしかない」と、割り切ったような表情で話した。七尾市内では建物の倒壊や土砂崩れなども複数発生した。

石川県内全域に店舗を構えるディーラー幹部らは地震発生から一夜が明け、まだ連絡が取れていない社員の安否確認や被災状況の把握に努めた。能登地方出身の社員が年末年始休暇の帰省中に地震に遭ったケースも多いとみられ、社長自らがSNSなどを使って確認に当たる様子もあった。県内では現在も余震が続いている。

(中部支社・吉田 裕信)