城田宏明新社長

東京海上日動火災保険は12月20日会見し、2024年4月1日付で広瀬伸一社長(64)が会長につき、後任に城田宏明執行役員(54)が昇格する人事を内定したと発表した。

会見に出席した親会社の東京海上ホールディングス(HD)の小宮暁社長グループCEO(最高経営責任者)は、広瀬氏が5年で交代する理由を2つ挙げた。「我々の事業環境の変化が速い中で、今後も成長していくため(トップを刷新する)」とし、「これまでの慣例の人事で6年で交代するとHDも東京海上日動もトップが同時に代わることになり、グループとしてリスクになるため」と語った。城田氏については「非常に明るく楽天的で人望がある」と評価した。

同社を含む損害保険大手4社による法人向け共同保険の事前価格調整(カルテル)問題で、公正取引委員会が独占禁止法(不当な取引制限)違反の疑いで4社に対して19日に立ち入り検査を実施したが、小宮氏は関係ないと強調した。2年前ぐらいからこの時期の交代を考えていたという。

社長に内定した城田氏は「ビッグモーターの件で皆さまにご迷惑をおかけしている。今後、顧客目線のビジネスモデルを作り上げていきたい。カルテルについては、まだ原因調査中なのでお話するのは難しい」と述べた。