EVとPHVに経営資源を集中する

 ボルボ・カーズは19日、2024年初頭にディーゼル車の生産を終了すると発表した。30年に新車販売の全てを電気自動車(EV)にする目標に向けて車種を整理する。ガソリン車の生産は当面続くとみられるが、EVとプラグインハイブリッド車(PHV)に経営資源を集中させる。

 ボルボによると、19年までは欧州で販売する新車の大半はディーゼル車だったが、22年時点ではEVとPHVで新車販売の54.9%(13万5714台)を占めた。グローバルベースでもEVとPHVが全体の33.3%を占めた。

 ボルボがディーゼル車の生産を打ち切る背景には、欧州で25年7月に始まる新たな環境規制「ユーロ7」への対応もある。欧州自動車工業会(ACEA)は、ディーゼル乗用車をユーロ7に適合させる場合、生産コストは約2600ユーロ(約41万円)上昇すると試算している。