日本自動車連盟(JAF、坂口正芳会長)が、ヘルメット未着用で電動キックボードを運転する危険性に警鐘を鳴らしている。JAFの衝突実験によると、時速20㌔㍍で高さ10㌢㍍の縁石に衝突して転倒した時の頭部損傷値(HIC値)が、未着用時は着用時に比べて6・3倍高い結果となった。この値は非常に高い確率で重篤な障害が発生する可能性があるという。JAFでは衝突実験をウェブ公開するなどし、運転時のヘルメットの使用と適切な着用を呼び掛けていく考えだ。

 時速20㌔㍍で静止する自動車に衝突する実験では、転倒して地面に頭を打ち付けた時のHIC値が未着用で6346・3となり、頭蓋骨骨折や脳損傷、死亡のリスクが高い結果となった。

 7月に改正道路交通法の一部が施行し、「特定小型電動機付自転車」の種別が加わった。条件を満たした電動キックボードは16歳以上であれば免許不要で運転可能で、ヘルメットの着用は努力義務となる。