東日本高速道路(NEXCO東日本、由木文彦社長)など高速道路会社3社は、2023年度に全国37カ所の休憩施設に約600台の大型車駐車マス(区画)を設ける計画を公表した。長時間駐車などによる駐車マス不足が続いており、休憩施設以外の高速道路事業用地などを活用した増設も検討する。

 NEXCO中日本(小室俊二社長)とNEXCO西日本(前川秀和社長)を含む3社は、これまでに約3千台分の大型車駐車マスを増設した。22年度は、小型車駐車マスの転用などにより、全国21カ所のサービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)で大型車駐車マス373台を新たに確保した。

 ただ、平日夜間を中心に大型車の駐車マス不足は依然として続く。長時間駐車が主な要因だが、大型車駐車マスに普通車が駐車するなど不適切な利用も後を絶たない。

 SA・PAの敷地内で駐車マスを増やすのは限界もあり、3社は日本高速道路保有・債務返済機構などと実施している「高速道路SA・PAにおける利便性向上に関する検討会」で、駐車マス不足の対策などを協議中だ。

 3社はまた、ダブル連結トラック用駐車マスの整備も進めており、23年3月末現在で124カ所のSA・PAに設置している。22年11月にダブル連結トラックの通行区間が約2050キロメートルから約5140キロメートルに拡大されたことを踏まえ、今後も駐車マスを増やしていく。