V2Vによる右折事故防止システムのイメージ

 ソフトバンクとスズキは共同で、自動車と基地局間(V2N)および車車間(V2V)の通信を使って事故を低減させる検証を実施し、有用性を確認したと発表した。交差点で対向車線に右折車がいる場面で衝突の恐れがある場合、直進車両と右折車の双方のドライバーへ警告を出すシステムを検証。通信には第5世代移動通信システム(5G SA)を用いた。

 車両が交差点を右折する際に、対向車線に右折車両が存在し、見通しが悪く対向車線を走る直進車両が目視およびセンサーで検知できないシーンを想定。車両からの位置情報や車両情報を基にシステムが衝突判定を実施する。両社は2022年2月から今年1月までの1年間、スズキの相良コース(静岡県牧之原市)で検証に取り組んだ。V2Vの通信環境も相良コースに構築し、実証実験に取り組んだ。取り組みの結果、両社はカメラやレーダーなどの車載センサーに加え、5G SAやV2Vを使ったシステムでも衝突回避に有用性があることを確認できたとしている。

 ソフトバンクは自動運転技術の進化に向け、今後もさまざまな場面を想定して、自動車メーカーとともに検証に取り組んでいくとしている。