自動車の電動化やカーボンニュートラル達成に向けて製品だけでなく、加工技術などもあわせたトータルソリューションの展開に注力している三井化学。環境への対応では、電気自動車(EV)シフトでさらに要求レベルが高まる軽量化ニーズへの対応、原材料のバイオマス・リサイクル技術の確立を着実に進めている。

 環境対応で推進しているバイオマスでは、国内初となるバイオマスナフサを活用したバイオマス誘導品の生産を、大阪工場(大阪府高石市)で開始した。リサイクルでは、ポリウレタンのリサイクル実現に向けた技術開発などに取り組んでいる。

 4月からは新たなソリューションブランド「BePLAYER(ビープレイヤー)」と「RePLAYER(リプレイヤー)」を展開。ビープレイヤーは地球温暖化などの環境問題解決への貢献、リプレイヤーではリサイクルを通じてサーキュラーエコノミー(循環型社会)の実現を目指す。バイオマス・リサイクルそれぞれで取り組み事例をパネルなどで紹介する。

 車の電動化対応では、高い難燃性と強度の維持が求められる。同社は難燃性を付与した繊維強化タイプの製品ラインアップや独自の評価方法を確立。難燃グレードのラインアップも紹介する。

 名古屋展では、高温・低温などの温度対応できる合成ゴム「VNB―EPT/EBT」など横浜展での展示製品に加え、人の体温を感知し変形する材料「HUMOFIT(ヒューモフィット)」と原料である制振性・応力緩和性能に優れたオレフィン系エラストマーのアブソートマーを展示する。さらに、ヒューモフィットを使用したパイプ椅子も設置し、体温領域での形状変化をより実感できる展示にしている。

 そのほかモビリティ関連製品については、同社の自動車関連業種向け特設ページ「モビリティ関連製品WEB展示会」からも閲覧できる。同ページは、組織を横断しビジネスに取り組む横串マーケティング活動の一環として2020年12月に開設し、同社グループ製品を自動車関連業種の顧客に提案している。

URLは次の通り。
https://jp.mitsuichemicals.com/jp/special/mobility/index.htm