今回の展示コンセプトは「ジヤトコのコア技術は電動化時代にも生きる」。ジヤトコは1970年に前身会社のひとつである日本自動変速機として創業して以来培ってきたギアの設計加工技術などのコア技術を武器に、AT/CVTの「深化」と電動化の「探索」を進めている。AT/CVTは2つを同時に初展示。トランスミッションケースにマグネシウムを採用し、9速でありながら軽量・コンパクトになったFR車用9速ATのJR913Eと、CVTでは不可能とされていた伝達効率90%を超えた中・大型FF車用CVTのJatco CVT-Xだ。

 そして、電動化の「探索」。同社は2010年にFRハイブリッド車用トランスミッション JR712Eを開発し、今年は日産のフラッグシップEVである日産アリアにギア部品を供給するなど、電動化時代に向けたノウハウを積み重ねてきた。2020年代半ばには電動車向けユニット、e-Axleを市場投入する。このe-Axleにも、これまで培ってきたコア技術が生きている。特に、モーターの中心軸をドライブシャフトが貫通する「同軸」型のe-Axleは、同社のお家芸であるギアの技術でEVに求められる小型軽量化・高効率を実現している。

 ジヤトコは「技術と情熱でモビリティの可能性を拡げる」というパーパスのもと、今後も様々な可能性にチャレンジしていく。