マツダの主力SUV、新型「CX-5」の国内販売が引き続き好調だ。発売から約3カ月が経った8月中旬時点の受注台数は約1万7000台を超え、月販計画の2000台を大きく上回っている。重要指標とする新規顧客の割合も47%まで高まっている。CX-5の好調をラインアップ全体に波及させるため、2026年度下期は大型SUV「CX-60」の販売を改めて強化する。
同社は新型CX-5を5月21日に発売した。発売後1カ月の受注台数(事前受注を含む)は1万台を突破し、その後も勢いを維持している。
国内販売の視点では、1年7カ月ぶりの新型車となるCX-5の投入により(1)販売現場に活力をもたらすこと(2)中長期的な成長に欠かせない新規顧客を獲得すること、の2つを狙う。事前受注の段階では、既存顧客からの注文が大多数だったが、現在では半数近くが新規顧客になっている。年齢層も30~40歳代が約半数を占め、先代に比べ顧客も若返っている。
価格は消費税込みで330万円からと戦略的に設定したものの、受注の6割以上は最上級グレード(消費税込みで407万円から)が占め、中間グレード(同352万円から)が3割と続く。国内販売を統括する、理事で国内ブランドビジネス統括本部の三浦忠本部長は「販売現場も売り方に努力している。大型ディスプレーや『ボーズ』の音響システムを一生懸命訴求しており、感謝している」と話す。
広告宣伝を強化したことも、新規顧客の獲得につながっているとみられる。マツダはコロナ禍の後、宣伝費などの「成長投資」を絞った結果、国内販売台数の低下を招いた。国内販売改革を目指し、25年8月に宣伝活動を「再開」(三浦本部長)し、26年5月には広島県出身の俳優、綾瀬はるかさんをブランドアンバサダーに起用。テレビCMの出稿数に比例し、新規客の比率も高まっているという。
マツダはCX-5の勢いを他のSUVモデルに波及させたい考えだ。まずは26年度下期からCX-60の販売活動に力を入れていく。ディーゼルエンジンの力強さや後輪駆動ベースの高い走行性能、燃費性能との両立といった個性を訴求するプロモーション活動を検討している。CX-5でマツダ車に興味を持った新規顧客にアピールするため、全国の販売スタッフにテストコースで試乗してもらい、改めてCX-60の商品特徴に気づいてもらうアイデアもあるという。
26年度はこうした販売施策に加え、新規顧客からの引き合いが強い「ロードスター」や、8月に商品改良を控える「CX-30」などを武器に販売増を目指す。26年度の国内販売は前年度比6%増の15万3000台を計画している。三浦理事は「楽観視はしていないが、達成可能な数字だと思っている」と話す。



















