いすゞ自動車は5月13日、子会社のUDトラックスを2027年度中に合併する検討に入ったと発表した。法人としてのUDトラックスはなくなるものの、ブランドは残す。同社は2026年度中に国内販売会社の統合も進めている。いすゞは「変化する環境に適応し続けるため、高い付加価値の創出と意思決定の迅速化が不可欠」と、判断の理由を説明する。
いすゞは21年、当時ボルボ・トラック(スウェーデン)傘下だったUDを完全子会社化した。2030年度までの中期経営計画では、いすゞとUDの協業で400億円以上のシナジー効果を生む想定だ。商品の相互補完もトラクターから小型車まで幅広く進めており、28年にいすゞは大型トラックの生産を藤沢工場(神奈川県藤沢市)からUDの上尾工場(埼玉県上尾市)に移管する予定だ。本社業務でも一部部門の統合など、人材活用を進めている。
いすゞの山口真宏社長は同日開いた決算会見で、「いすゞにとっての企業買収の仕上げのステージに入る」と話した。子会社化から踏み込むことについては「意思決定も早く、ガバナンスの透明性を高められ、人材の経営資源を迅速に活用できる。経営資源の最大活用のため、リストラではなく、リソースを(不足部分に)柔軟に活用したい」と説明した。
UDトラックスは1935年、ディーゼルエンジンの製造・販売を担う日本デイゼル工業として設立。太平洋戦争後の46年に大型トラックとバスの生産を始めた。50年から日産と提携し、日産ディーゼル工業として長らく事業を展開してきた。2006年に日産はボルボに保有株式の過半数を売却し、10年に社名をUDトラックスに変更した。
(2026/5/13更新)



















