スバルは4月24日、全日本ラリー選手権(JRC)に次戦から投入する新型車「スバルボクサーラリースペック.Z」を初公開した。「BRZ」をベースに開発し、狭路を走る国内ラリーでの戦闘力向上を狙う。スバルは4月にスポーツ車両企画室を立ち上げ、市場競争力の高い商品の開発に取り組んでいる。モータースポーツで得た知見も車両やパーツの開発に生かしていく。
昨シーズンまでは「WRX S4」ベースのマシンで戦っていたが、2023年に投入されたライバルのトヨタ自動車「GRヤリス・ラリー2」に対して劣勢に立たされている。道幅が狭くタイトコーナーも多いJRCのコースでは車体の大きさや重量が不利だった。
開発に当たり、駆動方式はFR(後輪駆動)から四輪駆動に変更し、過給器を取り付けた水平対向エンジンを前輪車軸よりも後ろに搭載することで前後重量配分を改善。昨年までのマシンと比べ重心高を大幅に下げ、旋回性能も高めている。
スバルのスポーツ車両企画室の山田大輔担当部長は「ライバル車に対して真っ向勝負をするためには、クルマを変えて大幅な性能のアップデートが必要だと判断した」と話す。ドライバーの新井敏弘選手は「これまでとは全く異なる動きをする。まずは距離を走って一つひとつ課題をつぶしたい」と、将来の熟成と競争力向上に期待した。
スバルは新組織の下、モータースポーツ活動との連携を深め、量産車や用品の開発に生かしていく方針だ。「スーパー耐久シリーズ」「スーパーGT」にも参戦しており、既存の技術資産を使って車両価格を抑えたスポーツ車も構想している。同企画室の大村雅史室長は「モータースポーツ活動を通して自動車業界を盛り上げることに少しでも貢献できれば」と話した。
発表会では、かつてスバルのブランド力と名声を高めた世界ラリー選手権(WRC)への復帰の可能性を問われる一幕も。新井選手が「スバルはラリーのイメージがある。次の世代がスバルを盛り上げるためには出てもらった方がいいかな」と話すと、山田担当部長は「今は検討していないが、期待は身に染みている」と話した。
次戦は5月8~10日、奈良県内でシリーズ第3戦「ラリー飛鳥2026」が開かれる。





















