中国・比亜迪(BYD)傘下で日本の乗用車事業を手掛けるBYDオートジャパン(横浜市神奈川区)の東福寺厚樹社長は3月31日、日刊自動車新聞のインタビューに応じた。4月1日からの「クリーンエネルギー自動車(CEV)導入販促補助金」で、BYD車の補助額が大幅に減額されたことに対し、「決定のプロセスが開示されておらず、対応のしようがない」と語った。
従来のCEV補助金は「アット3」「シーライオン7」「ドルフィン」に35万円、「シール」に35~45万円を支給していた。これが、一律最低額の15万円となった。
補助額の算定に必要な評価項目は事前に把握していたが、「各項目の配点は質問票の提出後、補助額とともに知らされた」という。「質問票をびっしりと書いて提出しても、『昨年と配点を変えた』と回答を出した後で言われた」と憤る。
今回の総点数は、200点満点中54点以下だったという。東福寺社長は「実際は54点なのか、30点なのか、10点なのか分からない」とした上で、「仮に54点ならば他の項目で頑張れば、もう一つ上の補助額が適応されるが、それすら判断できない」と、結果の詳細を知らされないことによる企業努力のしづらさを訴える。
今回改訂された配点項目で、供給の安定性を確保するために経済安全保障関連が100点を占めたことも、BYDにとっては痛手だった。BYD車は駆動用電池を含め、中国で内製していることが響いた可能性がある。東福寺社長は「われわれは補助金頼みの販売はできない」とする一方、「スズキの『eビターラ』もBYD製のバッテリーを積んでいるが、満額だった。分からないことだらけ」と困惑している。「最後にゴールラインを引き直しているようにも見え、非常に不透明だ」とも語る。
BYDでも今夏、軽自動車のEV「ラッコ」を発売する計画。10~12月は小型SUV「アット2」、ワゴン「シール6」の投入も予定している。東福寺社長は「補助金はおまけのように付いてくるもの。4月から購入するユーザーには申し訳ない」としながらも、「価格的に正しいポジショニングを追求していく」ことで販売増に取り組む考えだ。


















