中企庁と公取委、ディーラー160社に行政指導 車体整備の下請法違反で

 公正取引委員会(公取委)と中小企業庁は22日、自動車ディーラーと車体整備事業者の間の取り引きにおける下請代金支払遅延等防止法(下請法)違反被疑行為の調査結果を公表した。調査期間は2025年4月から12月中旬まで。自動車ディーラー2社に勧告(公表済み)、160社に指導を行った。発注書を交付せずに修理業務を委託したり、見直し協議を行わずに一方的に価格を据え置く「買いたたき」行為などがあった。

 自動車ディーラーは、自社で請け負った板金修理を外部の車体整備事業者に委託するケースが多く、その取り引きが正当に行われているかどうかを調査した。

 勧告を受けたのは、スズキ自販大分(屋代進也社長、大分市)と福岡ダイハツ(内山邦彦社長、福岡市博多区)の2社。下請けの板金事業者に代車を無償提供させたとして再発防止を求めた。

 勧告の事例と比べて、違反及び違反の疑いがあるが、内容が軽度で社名公表は行わない指導に該当するケースは160社に上った。1社で複数の違反行為を行っていた企業もあった。

 発注書面を交付しなかったり、価格を明記せずに修理を依頼する「書面の不交付・記載不備」がもっとも多く138社だった。取引条件を記載した発注書面の交付は義務化されているが、公取委は「口頭発注が業界の慣習になっている」と指摘した。

 2番目に多かった事例は、期日までに支払いを行わない「支払遅延」で61社だった。本来ディーラーは、車体整備事業者から給付を受けた日から起算して60日以内に全額支払う必要がある。

 このほか、協議を行わず、一方的に価格を据え置く買いたたき事例が21社あった。

 また、修理車両を車体整備事業者に無償で引き取らせたり、代車を無償で提供させたりする「不当な経済上の利益の提供要請」に該当するケースは9社だった。

関連記事