シェフラーは、燃料電池(FC)スタック用の次世代バイポーラプレート(双極板)を開発したと発表した。FC体積1リットル当たりの出力密度は4.6キロワットで、旧世代と比べて約20%向上しているという。

 双極板はFCのプロセスガスや冷却水の分配、化学反応によって生じる水の排出流路を作るといった機能を持つ。板厚50~100マイクロメートルを高精度のプレス加工で製造し、採用しているコーティング技術が高い導電性を維持するという。

 同社は、特に長距離輸送用商用車の駆動システムに向けた水素技術への投資を実施している。新型の双極板はすでに、独ヘルツォーゲンアウラッハの中核研究施設のパイロット生産設備で、複数の自動車メーカーの試作車などに向けて数万枚を製造している。