工場や自動車から排出されるCO2排出量が減少

 環境省は15日、2020年度の国内における温室効果ガスの総排出量(確報値)が、二酸化炭素(CO2)換算で前年度比5・1%減の11億5千万㌧となり、1990年度の統計開始以降で最少になったと公表した。コロナ禍による経済活動の停滞や人の移動の減少で、工場や自動車から排出されるCO2が前年度から1割近く減少した。

 総排出量は、3年連続で最少を更新した。13年度比では18・4%減となった。

 このうち、電気・熱配分後の排出量で、「産業部門」は同8・1%の3億5600万㌧、「運輸部門」は同10・2%減の1億8500万㌧となった。新型コロナウイルスの影響で製造業の生産量が減少したことや、旅客輸送量が少なくなったことが要因とみられる。

 一方、「家庭部門」は同4・5%増の1億6600万㌧となった。コロナ禍の影響で在宅時間が増え、電力などのエネルギー消費量が増えた。