事業者は感染リスクに強い懸念を抱く(写真はイメージ)

 赤羽一嘉国土交通相は20日の閣議後会見で、一部のタクシー事業者からマスクの着用を拒む乗客の利用を拒否できるよう「運送約款に規定する申請がなされている」ことを明らかにした。新型コロナウイルスからの乗務員保護の観点からも「事業者の懸念は理解できる」とした上で、国交省として「適切に検討し、対応していく」との方針を示した。また、東京都調布市で発生した市道の陥没事故と東京外かく環状道路(東京外環道)の地下トンネル工事との因果関係の究明についても言及し、「国交省としても住民の不安を取り除けるよう協力していく」と現地調査などで連携していく考えを述べた。

 現行のタクシーの運送約款では、マスク未装着を理由とした乗車拒否ができない内容となっている。タクシーを媒介に感染が広がれば、乗務員や事業者にとっても大きなリスクになることから、一部の事業者からマスク装着の求めに応じない利用客の乗車を拒否できるようにする約款の変更が求められていた。赤羽国交相も「酔ったままマスクを使用せず大声で話す乗客もおり、運転手は大変不安を抱えている」との現状認識を示している。今後、国交省として検討を進める一方、「特別な事情がある場合を除き、基本的にマスク着用をはじめとする感染防止対策に理解を求めたい」と乗客の啓発にも取り組む考えだ。

 東京外環道のトンネル工事については、一時中止が決定している。東日本高速道路(NEXCO東日本)の有識者会議で原因究明にはボーリング調査など地盤状況を詳しく調べる必要のあることが確認され、今後速やかに現地調査が進むとの見方を示しており、国交省としても連携していく考えだ。

 このほか、政府の観光需要刺激策「GoToトラベル事業」について、9月末までの利用実績を公表。今月15日までの事務局報告分として、赤羽国交相は「少なくとも2518万人泊、支援額で1099億円に上っている」とした。