日野、商品ラインアップ整理し種類半減 三菱ふそうとの統合に頼らず営業利益率8%へ

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  • 2026年1月28日 05:00

日野自動車は、仕向け地ごとに最適化してきた商品の構成を見直し、種類を半減させる。向こう3年間で投入する計画の商品について、地域ごとにつくり分けていたエンジンなどの仕様を整理・統合していく。4月の三菱ふそうトラック・バスとの経営統合によるシナジーとは別に、独自にラインアップの選択と集中を進め、日野単独で2030年までに営業利益率8%を目指す。

日野はこれまで、地域ごとの要望に応じ、その都度、仕様を設定してきた。このため、同排気量クラスのエンジン型が複数存在していたり、同じエンジンでも、排ガスの後処理装置の違いで複数の商品を用意していた。開発や設備更新などは商品ごとに対応する必要があり、仕様が増えると開発工数や投資が増える傾向にあった。

小木曽聡社長は、「27~29年に投入する日野の全商品ラインアップでグローバルで見た時に、どことどこを一緒にできるか。それを寄せていくことで細かいバリエーションを半分にすることができる」と話す。日野と三菱ふそうとの統合会社アーチオンは「統合プラットフォーム戦略」を打ち出した。日野と三菱ふそうとで、大・中・小型トラックのプラットフォーム(車台)を統合し、コスト競争力を高める方針だ。一方、日野では経営統合によるシナジーが出る前の段階で商品構成を見直し、統合シナジーをさらに上乗せすることで30年の営業利益目標で8%以上を目指す。

日野の24年3月期業績は、認証不正問題の影響で81億円の営業赤字となった。25年3月期は国内の大型トラック出荷再開で復活し、営業利益は575億円の黒字に転換。営業利益率は3.4%となった。26年3月期は固定費削減を進め、営業利益650億円、利益率4.3%を見込む。

足元では商品戦略以外でも収益力向上に向けた取り組みを進めている。日野市の本社工場跡地売却に加えて、東京都新宿区にある営業部門などが入居していた拠点を本社に集約した。また、4月には羽村工場をトヨタ自動車に移管する。新車の車両置き場については、トヨタ生産方式(TPS)の考え方を採り入れて在庫数を減らし、埼玉県日高市のモータープールを整理するなど、固定費削減策の積み上げで“稼ぐ力”を磨いている。

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