トヨタ自動車は、新型「クラウンセダン」の受注を開始し、13日に発売すると発表した。「クロスオーバー」「スポーツ」に次ぐクラウンシリーズ第3弾だ。パワートレインはハイブリッド車(HV)と燃料電池車(FCV)を用意する。価格(消費税込み)はHVが730万円、FCVが830万円。

 従来のクラウンが踏襲してきたセダンタイプの新型車は、運転手を抱えるオーナー向けの「ショーファーカー」としてのニーズに対応するため、ホイールベース(軸間距離)を3㍍に延ばして広い後席スペースを確保した。シートのリラクゼーション機能や電動式サンシェードなどを設定し、サスペンションセッティングも最適化して乗り心地を向上させた。車体サイズは全長5030×全幅1890×全高1475㍉㍍。クラウンシリーズで最も大きく、歴代クラウンで初めて全長が5㍍を超えた。

 新開発の排気量2.5㍑のマルチステージハイブリッドシステムを搭載。有段ギアを組み合わせることで、エンジンの最高出力が使用できる車速領域を引き下げ、あらゆる車速域でアクセル操作に応答する力強い走りを実現した。FCVは現行「ミライ」と同じFCシステムを採用。3本の高圧水素タンクを搭載し、1回当たり約3分の水素充てんで約820㌔㍍走行できる。

 月間販売計画は600台。生産は元町工場(愛知県豊田市)が担う。9日からサブスクリプション(定額利用)サービス「KINTO(キント)」での取り扱いも始める。7年契約(ボーナス月加算あり)で月額10万8130円。