経済産業省は、全固体電池を軸としていた従来の蓄電池戦略を見直し、液系リチウムイオン電池(LIB)に技術開発を集中する新たな蓄電池戦略を立ち上げる。電気自動車(EV)や定置用電池の普及で今後市場が拡大するとみられる液体LIBは、コスト面や技術面で中国・韓国勢が優位な状況にある。全固体電池の実用化前に日本勢が電池市場から撤退する状況にならないよう、まずは液体LIBで一定の市場の確保を狙う。

 日本が電池戦略で重視してきた全固体電池は、技術開発は進んでいるものの、コスト面などがネックとなり、実用化に時間がかかるとの見方が強い。この状況を踏まえ、まずはすでに市場が形成されている液体LIBに投資を集中する方針に切り替える。

 新戦略では、まずは生産基盤を強化するための大規模投資、次に海外進出を前提とした戦略的なグローバルアライアンスの確立を段階的に行い、国内外で基盤を整える。その上で全固体電池を含む次世代電池の技術開発への投資を進める方向性を打ち出した。

 有識者を交えた「蓄電池産業戦略検討官民協議会」で詳細を議論し、4月末~5月前半に中間取りまとめ、夏頃に最終取りまとめを行う。