NTNは、トランスミッションやデファレンシャルギア用に低昇温性(耐焼き付き性)と低トルク性を世界最高水準に高めた円すいころ軸受けを開発したと発表した。低昇温性は同社の標準品に比べて10倍向上させ、低トルク性は同66%低減させた。自動車の低燃費化や動力伝達装置の高効率化につながる軸受けの開発で、次世代モビリティの市場ニーズに対応する。2026年度に年20億円の販売を目指す。

 新開発の樹脂製保持器の採用と、内部設計を最適化することで低昇温・低トルクの軸受けを開発した。焼き付き防止策として、保持器にくぼみをつけて潤滑油が希薄な時にころ端面に給油できるようにしたほか、ころ端面と内輪大つば面の間の滑り接触部の潤滑性が向上する設計を適用して温度上昇を抑制した。

 低トルク性に関しては、保持器の内径を小さくして内輪の小つば外径との隙間を狭め、軸受内部に過度な潤滑油の流入を防止することで、潤滑油の攪拌(かくはん)抵抗を低減して回転に必要なトルクを抑えた。また、ころ形状や内部設計の最適化で軸受けを小型化し、ころと内外輪の転がり接触の長さを減少させるなどしてトルクを低減させた。軸受けの小型化で、動力伝達装置の小型・軽量化にもつなげる。