日本ペイント・オートモーティブコーティングスの牟禮章一社長

 日本ペイントホールディングス(HD)は、自動車用塗料の売り上げを2030年に足元の3倍となる4500億円に引き上げる。21年1月に組織を再編し、日本ペイント・オートモーティブコーティングス(NPAC)が世界4地域を統括する体制に変更する。環境規制対応やCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)などの次世代技術の研究開発(R&D)を担う部門を日本と中国に新たに設置し、開発のスピードアップを図る。田中正明会長兼社長CEOは、地域軸から事業軸に体制を移行する方針を掲げており、今回の自動車用塗料事業の再編がその第1弾となる。

 2019年度の自動車用塗料事業の売り上げは約1500億円。30年をめどに3千億円から最大で4500億円を目指す。NPACの社長兼COOに就任予定の牟禮章一氏が1日に日刊自動車新聞の取材に応じ、目標を明らかにした。

 来年1月1日付けでこれまでHD傘下にあった日本、アジア、米州、欧州の4地域を、NPACが統括する体制に移行する。完成車メーカーごとにグローバルキーアカウントマネージャー(GKAM)を置き、営業責任体制を明確化する。

 あわせてR&Dの横軸での連携も強化。日本の枚方拠点(大阪府枚方市)と中国の上海拠点に、樹脂合成などのコア技術と環境規制に対応する次世代塗料の開発を担う新部門を設置する。従来はエリアごとに開発を進めていたが、今後はこの2拠点を中心に「グローバルで統一した(製品の)プラットフォームを作り、顧客ごとにカスタマイズして提供していく」(牟禮社長)体制を目指す。

 同時に欧米でのビジネスも強化。欧州ではフォルクスワーゲンやダイムラーなどドイツ系の完成車メーカーとの取引拡大を図るほか、北米では大手日系メーカーへの提案を進める。

 売り上げを4500億円規模に引き上げることで「(自動車塗料領域での)世界シェア2位をまずは目指す」(同)。