日産自動車のスリートップの一角、副最高執行責任者(副COO)から転身し、世界トップのモーターメーカー・日本電産の社長へ。永守重信会長兼最高経営責任者(CEO)の「2030年までに売上高10兆円企業にする」という熱いアプローチを受け「だまされたと思って来た(笑)」と決断の心境を打ち明ける。日本電産では、主に車載分野を重点的に見る。永守会長は「いい人材を入れることができた。今は安心で深い眠りにつけている」と胸を撫でおろした。

 防衛大学校時代、「お世話になった教授に工学系の道を勧められ」、日産に入社した。日産ではエンジンの製造に携わるなど、約20年間技術畑を歩んだ。自身も「ものづくり現場での経験があるので、日本電産の商品や製造工程にはなじみがある」点を強みに挙げる。日本電産は、自動車全体の知見を持つプロを招き、成長分野と位置づける車載モーター事業を軌道に乗せることを目指す。

 永守会長は「防衛大出身というのが気に入っている。私自身、インテリとは合わん。頭で考えるよりも仕事には汗が必要や」と仕事に対する姿勢の相性はいいようだ。大の運動好きで、「腕立て伏せなんか300回くらいしよる」と永守会長は関氏のタフさにも太鼓判を押す。趣味のゴルフは当面封印。「まずは10兆円の目標が最優先。10兆円が見えてきたらゴルフを再開したい」。日本電産のために汗を流すことを決意した。(藤原 稔里)

 〈プロフィル〉 1984年3月防衛大学校理工学専攻機械工学専門課程卒、86年4月日産自動車入社、2014年4月専務執行役員、19年12月執行役副最高執行責任者、20年1月に日産を退社し、日本電産に特別顧問として入社。4月1日社長就任予定。1961年5月生まれの58歳。長崎県佐世保市出身。趣味はスポーツと食べること。