ルノーのスポーツブランド「アルピーヌ」の国内での取り扱い車種が、一時的になくなる。唯一販売していた「A110」の受注が、3月31日で終了するためだ。ルノー・ジャポン(大極司最高経営責任者、横浜市西区)は年内をめどに、アルピーヌの電気自動車(EV)を発売する予定。これまで途切れることになるが、商品計画が変わらなければ、A110が内燃機関車として最後になる可能性が高い。
ルノー・ジャポンは2025年11月に、「A110GTS/R70」の受注を26年3月末で終了すると公表していた。現在、ベース車の受注枠はすでに埋まっている。限定車として用意した「ブルーアルピーヌエディション」が国内で最後の受注車になるとみられる。
メーカーはガソリンエンジン搭載車の生産を6月に終了する計画で、本国では25年にEVのコンパクトハッチバック車「A290」、ファストバック車「A390」を発売済み。国内にも導入予定だが、適合開発に一定の時間がかかっている。このため、一時的に国内で取り扱いモデルがなくなった格好だ。発売されれば、国内でもアルピーヌはEV専業ブランドになる。
メーカーがEVに軸足を移す中で、国内で取り扱い車がなくなっているのは、ジャガーも同様だ。EVシフトの一環で24年からメーカーが従来モデルの生産を段階的に廃止し、26年から高級路線に絞った新世代EVをグローバルで投入する方針。このため、ジャガー・ランドローバー・ジャパン(マグナス・ハンソン社長、東京都品川区)で、25年からジャガー車の取り扱い車種がない状態が続いている。
アルピーヌとジャガーの系列販売店は、それぞれルノー、ランドローバーを併売しているため、経営上の大きな痛手にはなっていないもようだ。ただ、新車販売が再開すれば、EVのみとなるため、従来の売り方を大きく変える必要があるとみられる。東日本のルノーディーラー経営者は「アルピーヌはコアなファンに支えられてきた」とした上で、「EV化でそうしたファンが離れる可能性があり、新規客を獲得する工夫が必要だ」と指摘している。



















