三菱電機の自動車機器事業、鴻海の出資受け入れで交渉 折半を軸に 社名は「三菱」残す方向で

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  • 2026年3月17日 21:20

三菱電機が子会社「三菱電機モビリティ」(田中和徳社長、東京都千代田区)について、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業との間で、出資受け入れを交渉していることが分かった。折半出資による共同運営案が軸となっており、2026年5月までの合意を目指している。「成立すればウィンウィンになる」(関係者)とみられる。

三菱電機は3月17日夜、取材に対し、「当社はあらゆる選択肢を念頭においた事業ポートフォリオ戦略を推進している。その一つとして、三菱電機モビリティの持分の一部を、事業会社やプライベート・エクイティ・ファンドへ譲渡する可能性について、当社への帰属価値の最大化や自動車機器事業の中長期的な価値向上、取引の迅速かつ確実な遂行などの観点から検証している」とコメントした。

三菱電機は、自動車機器事業を三菱電機モビリティとして別会社化した当初から、外部資本との連携も選択肢にしていた。今年度になって、不採算事業見直しの一環として、三菱電機モビリティについて売却を含めて検討。同業他社やファンドなどにも、入札時の応札の可能性などを打診してくる中で、事業を売却するより資本受け入れで共同運営とするのが得策と判断したもようだ。社名に「三菱」を残す方向で検討が進んでいる。

鴻海側も「三菱電機の生産拠点や商流を活用できる利点があり得る」(関係者)という。同社は、電気自動車(EV)生産受託の中で日本市場を重視しており、三菱ふそうトラック・バスと、バス事業での合弁設立も発表した。三菱電機モビリティへの共同出資が成立すれば、内外の自動車メーカーへの部品供給を拡大でき、接点も強化できる可能性がある。

三菱電機は「開示すべき事項が生じた場合には、速やかに公表する」ともしている。

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