日産、2027年3月期決算は3年ぶりの最終黒字へ リストラでコスト削減 中東影響は上期分のみで達成は不透明

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  • 2026年5月13日 18:30

日産自動車は5月13日、2027年3月期業績の純利益が200億円になりそうだと発表した。純損益の黒字化は3年ぶり。売上高は新型車投入効果による販売増を見込み、前期比8.3%増の13兆円とした。営業利益は同3.4倍の2000億円と予想する。米国の追加関税や中東情勢緊迫化による原材料高のマイナス影響はあるものの、リストラによるコスト削減が大きく利益を押し上げる。一方、中東情勢の影響は上期分のみ織り込むなど、通期見通しの不透明感は拭い切れず、最終黒字の達成は綱渡りだ。

イヴァン・エスピノ―サ社長は、横浜市西区の本社で開いた決算会見で「外部環境は厳しい状況が続くが、複数の新型車が販売台数を押し上げてくれる」と述べた。中東情勢に伴う販売影響は上期分のみで、1万9000台減を想定する。エスピノーサ社長は「代替ルートを使って可能な限り中東に車両を届ける」と述べるとともに、一部の車種は他地域に振り分ける取り組みも進める方針を示した。

営業利益ベースでは、原材料高の影響で600億円のマイナスを見込む。中東情勢の緊迫化に伴う減益影響は150億円とした。一方、経営再建のコスト削減効果で3400億円、販売増や車種構成の変化で1550億円の増益効果を見込む。通期の想定レートは1ドル150円と、前期実績から1円円高を予想する。

通期の販売台数は、同4.7%増の330万台を想定する。主力の北米では同2.2%増の132万台、中国は同8.7%増の71万台とした。国内販売は新型「エルグランド」の投入効果などによって同7.9%増の43万台を見込む。生産台数の見通しは同1.6%増の295万台とした。

26年3月期決算は、純損失が5330億円の赤字となった。このうちリストラに伴う減損は約3600億円となる。売上高は販売不振によって同4.9%減の12兆78億円となった。営業利益は関税影響で2860億円の減益要因があったものの、経営再建計画に基づくコスト削減効果により580億円の黒字を維持した。通期の固定費削減効果は2000億円、変動費削減は550億円を実現した。

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