ダイハツ工業がほぼ1年ぶりに広告活動を再開することがわかった。6月下旬から企業広告、7月から商品広告を展開する方向で準備に入った。認証不正を踏まえた再発防止策に取り組みつつ、夏の需要期に向けて広告活動を再開し、新車販売を回復させたい考えだ。

 同社では、2023年4月末に海外向け車種での認証不正が発覚して以降、すべての広告を見合わせてきた。型式が取り消されたダイハツ「グランマックス」、OEM(相手先ブランドによる生産)車のトヨタ「タウンエース」、マツダ「ボンゴ」(いずれもトラックタイプ)を除くすべての現行車種で、国土交通省からの出荷停止指示が解除され、新規受注を再開したことを踏まえ、広告活動を再開することにした。

 信頼回復への取り組みも続ける。井上雅宏社長は「お客さま一人ひとりに『ダイハツ車は安心』『このクルマが好きだ』と思ってもらうしかない。信頼いただくために再発防止策を一歩一歩、着実に進める」と本紙の取材に語っている。再発防止策を最優先にしつつ、販売の正常化に向けて一歩を踏み出す。